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【体験ブログ】不整脈治療のためのカテーテルアブレーション手術

私は20代半ばくらいから発作性心房細動が発症し、年に1度か2度のペースで発作が起こるようになりました。30代後半になり、急に発作の回数が増えてきて、それにともない貧血、不眠の症状があらわれるようになり、最近では日常生活にも支障が出るようになってきました。前々からかかりつけ医にカテーテルアブレーション手術を薦められていたのですが、リスクが怖かったため何年もためらっていましたが、最近になって決心がつき手術を受けることに決めました。手術を受けてみて、私の体験がこれから手術を受けることを考えている方の参考になればと思いQ&Aを作ってみました。興味のある方はご覧ください。

 

 

 

 

Qカテーテルアブレーション手術ってどんな手術ですか?

A

ワイヤー状の医療器具(カテーテル)を、鼠径部と首の2か所から刺し、血管をつかって心臓まで通し、画像を見ながら遠隔で行う手術です。メスで切ったりしませんし、全身麻酔で寝てしまうので痛くはないです。

発作性心房細動とは、心臓とつながっている肺静脈の中で乱れた電気信号が生まれ、それが心臓に入って脈を乱す病気なのですが、この手術はその肺静脈と心臓の結束部分を軽く焼き、乱れた信号が心臓内に入るのを食い止めてくれます

 

Q傷跡は残りますか?

A

ほとんど残りません。今、術後2か月ほどですが2ミリほどの赤い筋がちょんとついているだけで、他人が見ても気づかないと思います。

 

Qどのくらいの入院期間が必要ですか?

A.

病院によって違うかもしれませんが、順調に回復すれば3泊4日の入院で退院できます。太い血管にカテーテルを刺すため、術後すぐに動いてしまうと血が噴き出してしまいますが、そのために丸一日は絶対安静になり、その後もう一日様子を見るための入院日が設けられています。お医者さんは退院翌日から仕事に出てかまわないと言ってましたが、肉体労働系の人は踏ん張るのが怖いので、もうちょっと休みたいと思うかもしれないです。

 

Q手術はどのくらいの時間がかかりますか?

A

通常で3,4時間。いろいろ難しい所があると5,6時間かかることもあるようです。

 

Q手術は痛いですか?

A

手術自体は麻酔で眠ってしまっているので痛くないのですが、入院の4日間を通して手術後の丸一日の絶対安静が一番つらかったです。翌朝まで、足を曲げることも寝返りを打つことも禁じられます。地味なんですが腰を中心に体中が痛くなってきて一睡もすることができませんでした。他には、麻酔が効き始めるまでは体のでシュコシュコとワイヤーを通している音が聞こえるのが怖かったり、麻酔から覚めた時、人口呼吸器を外すまでの間、えずくような苦しさがあったりと小さな難所はありましたが、一瞬なので術後振り返ってみると大したことなかったなという印象です。

 

Q排尿管をさすんですか?

A

さします。手術中の清潔な状態を保つためと、術後は絶対安静で翌朝まで寝返りを打ってはならないため、尿道から管を入れて寝たまま排尿をすることになります。これが、入院期間中、2番目につらかったことです。管を入れる痛みは一瞬なので大したことないんですが、最初の1時間くらいは常に尿意を感じているような気持ち悪さ。その後落ち着いてきても、やはり管をさしている違和感を我慢することになります。寝てるだけなので徐々に慣れてきますが、それでもこの違和感がしんどかったです。ちなみに私は男性ですが、女性の看護師さんが管を入れてくれました。恥ずかしかったですが、看護師さんはプロなのでこっちが恥ずかしがらないようにサバサバ無機物を扱うようにやってくれるので、助かりました。看護師さんは大変です・・・。

 

Q除毛するんですか?

A

除毛します。鼠径部からカテーテルを通すので、バリカンを使って自分で陰毛を除毛しました。

 

Q手術の前に何か検査はありますか?検査費用は?

A

人によって違うかもしれません。私の場合は、すでにかかりつけ医のところに通院していた時に発作時の心電図や、24時間つける心電図ホルダーもやっていたので、そのせいかはわかりませんが、アブレーション手術を受けると決めてから受けた検査は造影剤を使った心臓のCT検査だけです。15分くらいで終わる簡単な検査ですが、点滴で造影剤が体の中に入ると、温かい液体が頭や下腹部を通る感覚があったり、何千人に一人はアレルギー反応を起こすこともあるというので正直、造影剤を体に入れている時は少し怖かったです。特に過去に造影剤を使ったことがあるとアレルギー反応の確率が高くなるそうです。

下の写真はその日の診療費です。

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Q手術費用はいくらかかりますか?(国保の場合)

A

高額療養費が適用されるので前年の収入によって変わります。下の冊子は国保の自己負担額の早見表です。自分の場合は前年途中から仕事辞めてしまったので、エの所得210万円以下になり、自己負担額57600円の区分に該当しました。

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 最終的には<限度額+保険が適用されない入院中の食費>60,820円(57600円+3220円)となりました。

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この領収書を見てわかる通り、保険適用されなければ手術費用は220万円以上かかっています!事前に市役所に行って限度額適用認定証を発行し、入院時に病院に提出しておけば限度額での支払いですみますが、退院までに用意できないとおそらく3割負担で70万円以上払うことになりそうです。後から申請すれば還付されるとは思いますが、限度額適用認定証は用意しておいた方が無難です。

ちなみに、3か月の通院、手術代、薬代込みの総額は10万5000円ほどになりました。国保の場合、前年の所得が600万円以上あると自己負担限度額が一気に金額上がってしまいますが、それ以下の人なら10万円前後から15万円くらいにはおさまりそうです。ちなみに上記の冊子に書かれた自己負担限度額は<入院>と<通院費+薬代>はそれぞれ別計算になるので、手術代で限度額を超えたからと言ってその月の通院費や薬代がすべてかからないわけではないです。詳しくは市役所の人に相談してみてください。

(ただし、私のケースではその月の<入院費><通院費+薬代>が各々21000円を超えると限度額57600円の超過分が還付されるらしく、同月の<通院費+薬代>が丸々戻ってきました。もちろん別の病気の医療費は別計算なので戻ってきません。とてつもなくややこしいですが、限度額認定書を病院に提出した人なら、還付金がある時は勝手に向こうから通知が来るので心配しなくて大丈夫です。領収書が必要になるので必ず保管しておいてください。

 

 

 

 

Q薬はどのくらいの期間飲みますか?費用は?

A

心臓に火傷を負わせる手術なので、焼いた部分がかさぶたになり血栓ができると、それが脳に飛んで脳梗塞になる恐れがあります。そのため血が固まらないよう術後3か月はきちんと薬を飲むことがとても重要になります。この手術が原因で脳梗塞になると特に命にかかわることが多いと言われたので、絶対に飲み忘れないように気を付けました。

他には胃薬と心臓の負担を和らげる薬を3か月間処方されました。

薬の2か月分の費用はこちらです。

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 3か月分で計算すると16,000円くらいになります。価格の8割は血栓を防ぐエリキュースという薬の代金です。ジェネリック医薬品がないので高額になってしまうそうです。そのことがよくわかってなくて、術後1か月の検診で薬の種類をかえるか聞かれ、今のものでいいと答えたので、もしかしたらジェネリックのあるタイプの血栓防止薬があるのかもしれません。お医者さんに確認してみてください。

 

Q術後の体調はどうですか?

Aまだ術後2か月しかたってないので現時点の感想になりますが、本当にやってよかったと思っています。術前は、急に起き上がるだけでくらくらしたり、横になると胸が圧迫されるような感じがして眠れなくなったりしていました。また期外収縮という一瞬脈がクルっとひっくり返るような症状も頻繁に起こり、脈が上がるような状態・環境になるとすぐ不整脈発作につながってしまうため、発作が怖くて軽いパニック障害のような症状に襲われることもありました。ヨガ、呼吸法、瞑想、お灸、足つぼ、禁酒、食事療法など自分でなんとかできないかと、1年近くいろいろ試してみましたが自分の力ではなんともできず、悪くなる一方だったので結局アブレーション手術に踏み切りました。術後数週間は、横になると横隔膜の辺りが胃痛のように痛んだり、期外収縮もおさまらなかったり、めったにないらしいのですが視野が一瞬半分くらいかけたり、目がちかちかする閃輝暗点が起こったりなどして、これで大丈夫なのかと不安になりましたが、一か月過ぎたあたりから期外収縮は全くなくなり、発作になりそうな脈の高鳴りを感じても何かストッパーがかかっている感じで発作につながらないのが実感できます。貧血のような症状も感じなくなり、横になった時の胸の圧迫感も大分楽になりました。本当にやってよかったと思うし、やらなければ仕事に復帰できなかったと思います。リスクもあるので最後は自己判断ですが、あまり症状が重くなる前にこの手術はやっておいた方がいいかもしれません。特に働き盛りの人はなかなか発作性心房細動を抱えながら働くのはつらいと思うのでありがたい選択肢の一つになると思います。

 

Qカテーテルアブレーション 手術で不整脈は完治するの?

A90%以上は発作が起こらなくなったり、症状が改善したりするそうなのですが、乱れた電気信号が出る場所によっては発作が治らない場合もあるようです。ただ、一見効果がなかったように思えても、薬の効きがよくなったり、再手術の成功率が上がったりと全くの無意味になるわけではないそうです。

また、発作性心房細動は発作を2,3回経験したら、すぐカテーテルアブレーション手術をしてしまうのが一番効果が高いそうで、放置し慢性の不整脈になってしまうと効果や成功率が大きく下がってしまうそうです。ただ、私の場合最初の発作から14年ほどたって数えきれないほど発作を起こしてますが、今のところ大きな効果を実感しています。もう、遅いかもと思っている人もやってみる価値はあると思います。

ただし、この手術は心臓を焼いて、乱れた信号を食い止める手術なので、何年後か、もしくは何十年後かに作った火傷の部分が完治してしまえば、また電気信号が通るようになってしまいます。そうなる期間は人によって全く違うので、何年くらいこの手術の効き目が持続するかという明確な数字では教えてくれませんでした。そう聞くと手術をためらってしまう方もいると思いますが、自分の場合は発作が起こりやすなると、何もできなくなってしまうので仕事復帰のためにも、たとえ数年の効き目であってもこの手術は必要だったと思っています。

 

 

以上、カテーテルアブレーション手術を体験してみてわかったこと、感じたことでした。人によってこの手術の感想は全く違うかもしれないので、術後2か月たった一患者の体験談として参考にしていただけたら幸いです。他の方の体験談もぜひ調べてみてください。個人的には間違いなくやってよかったと思っていますし、周りに何人もこの手術をやったという人がいたので、そのことも手術を受けるよう背中を押してくれました。

どのような形であれ、皆さんの健康が取り戻されることを祈っております。

最後までご覧いただきありがとうございました!