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平成18年諏訪湖洪水の被害状況。~釜口水門の状況をリモートでチェックしてみよう!~

 こちらは前回の記事です。

www.kenkobit.site

 

前回は釜口水門ができるまでの諏訪湖と洪水の歴史を見てきました。今回は現・釜口水門ができてからの洪水について見ていきたいと思います。

 

 

 

23年ぶりの大洪水

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上の図は江戸時代から大洪水が起こった年をまとめた表です(「水の資料室」掲示物)。現・釜口水門ができたのが昭和63年ですので、その後諏訪湖が氾濫したのは平成18年の一回だけだったことがわかります。

 

平成18年7月17日~19日の3日間にわたる豪雨で総雨量400ミリに達し、諏訪湖が想定していた水位を超えてしまい23年ぶりの大洪水がおこりました。2541戸が浸水し、JR中央本線、国道20号線も37時間に及び全面通行止めになり、さらには天竜川の流域でも堤防決壊による被害が生じてしまいました。

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市街地をベージュ、浸水地域をオレンジ色で表してみました。諏訪市は平坦な地形な上にたくさんの河川が諏訪湖に向かい流れ込んでいるため、諏訪湖の水位が上がり逆流し、川が溢れてしまっています。

 

この洪水の後、逆流防止の水門を設置したり、河川の掘削を行ったりして、再び同じ雨量の豪雨に襲われても大丈夫なように大規模な治水工事が行われました。しかし、先日の九州地方の集中豪雨では数日間で総雨量1000㎜を大幅に超える雨量が観測されています。(平成18年の諏訪の豪雨では総雨量400㎜)あのような雨が諏訪に降れば今まで経験したことのない被害が広がることは間違いないでしょう。地震と同じように起こることを前提に行動しておいた方がよさそうです。地元の方は地域のハザードマップの確認したり、浸水に対する防災知識を身に着け、何が必要か考え、備えは万全にしておきましょう。

 

釜口水門の「水の資料室」に昭和58年の洪水時の写真がありました。(ブログ掲載可能か確認済)平成18年の写真はなく、現在の水門ができる前の写真ですが、参考までに載せておきます。

 

北沢美術館前

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こちらは諏訪市の平坦な地域の浸水被害の様子。

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 釜口水門を観察する

釜口水門の様子は長野県のホームページから自宅で観察できます。静止画ですが、10分間隔で更新されます。こちら→釜口水門管理システム

 

ここで表示されているデータ2つだけです。

・湖水位

・放流量

こちらも10分毎に更新されます。この二つの数値の意味が分かるとかなり水門に愛着がわいてきます。以下で説明していきますのでぜひご覧ください。

 

 

湖水位について

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標高758.045m地点を水位0mとして以下の水位が設定されています。

 

計画高水位(けいかくだかすいい)(2.20m)・・・堤防を造る際、洪水に耐えられる水位として設定される最高水位。この数値に近づくとかなりマズイ。

 

・常時満水位(1.10m)・・・普段、諏訪湖に貯水できる最高水位。渇水や洪水の時期以外は常時この水位が保たれる。

 

制限水位(0.75m)・・・洪水期(一般に6~9月)に多くなる雨量に備えて普段より低下させておく基準水位。

 

計画最低水位(0.50m)・・・諏訪湖を運用する上での最低水位。これ以上下がると利水に弊害が出てきます。

 

上の表の数値とサイトの数値と見比べてみてください。しっかり管理されていることが確認できます。ちなみにこちらの数値はあくまで参考です。あらゆる事態に対応できるよう避難指示や警報が出たら早めに避難してしまいましょう。避難所などは地域の災害ホームページでも確認できます。

 

 

 

放流量について

放流量は毎秒何立方メートル(㎥/s)の水が放流されているかで表示されています。一立方メートルは1トンの水と考えると分かりやすいです。

釜口水門の放流は最大で毎秒600tが可能ですが、天竜川の護岸設備が耐えられる量としては毎秒400tが限界でした。平成18年の大洪水の後、天竜川の治水工事も行われその後は毎秒430tまで放流が可能となっています。

 

下の写真は「水の資料室」に展示されていた平成18年の洪水時の釜口水門の様子です。左下に小さく書かれていますが、毎秒405tの放流をしている瞬間です。この時は天竜川流域でも堤防の決壊が起こりましたが、数値上からも許容範囲を超えてしまっていたのがわかります。

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前回も貼りましたが放流量が普通の日と多い日で比較しているので、見てない方はよかったらご覧ください。


全開放した釜口水門 長野県岡谷市

興味がある方は長野県が雨の日にぜひサイトから放流量がどのくらいになっているか確認してみてください。

 

以上、平成18年大洪水と釜口水門の能力についてまとめてみました。諏訪湖と釜口水門の状況をサイトでチェックして愛着がわいてきたら是非実物を見に来てください!

 

最後までご覧いただきありがとうございました!